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#163

都の雅を守る超絶技巧

京都の名所を彩る美しいしつらえや、季節を感じる伝統の品々。その裏側には、都の雅を守り、受け継いできた匠たちの技があります。今回は俳優の渡辺大さんが、京都の雅を支えてきた職人たちの超絶技巧に迫ります。
旅の始まりは、京都御苑の敷地内にあり、海外の賓客を迎える国の施設「京都迎賓館」。そこには、都の匠たちの技が随所に活かされています。ここで渡辺さんが注目したのは、庭園に置かれた重厚な石灯籠。鎌倉時代の石灯籠を、現代の石工職人が再現したもの。まるで長く風雨にさらされたかのような古めかしい風合いはどのように生み出されているのでしょうか?
そこで訪ねたのが、江戸時代から続く石材店「西村石灯呂」。機械化が進む現代で、カナズチとノミで石を刻む手作業による石灯籠作りを受け継いでいます。そこには、古い石塔や石灯籠の風合いに寄り添う石工職人の超絶技巧がありました。

続いて訪ねるのは、寺町通に暖簾を掲げる老舗「清課堂」。190年以上に渡って錫(すず)を使った工芸品を作り続けてきた工房です。今回は、一枚の錫の板から、美しいタンブラーが生まれる工程を見せていただくことに。板を切り、叩き、形を整え、つなぎ合わせていく中で渡辺さんが驚いたのは、板のつなぎ目が全く分からなくなる超絶技巧。錫器に秘められた、繊細で美しい手仕事の世界を拝見します。
200年以上続く老舗和菓子店「亀屋良長」では、夏にぴったりの涼やかな和菓子「夏まつり」をいただきます。透明な寒天の中に、あんこで作った金魚が浮かぶ、まるで小さな水槽のような一品。その愛らしい金魚が、本当に泳いでいるように見える秘密とは? 職人たちの繊細な技に迫ります。
そして徳川家康が築城した「二条城」の国宝「二の丸御殿」へ。徳川家の権威を象徴する虎や、繁栄を表す松など、鮮やかな色彩で描かれた障壁画が大きな見どころですが、実は現在、中で見られる障壁画の殆どはオリジナルではなく、模写された作品。昭和47年から始まった模写事業は、50年以上たった今も続いています。今回は通常非公開の模写室で、400年前に描かれた障壁画の色を再現する現場へ。真新しい色ではなく、長い時を経て変化した色を再現する驚きの超絶技巧を特別に見せていただきます。
京都の美を支える職人たちの奥深い手仕事の世界をぜひお楽しみに。