放送内容

そこにあるもの。 ~繋ぐ。送る。生きる。文化といのち~
#04 沖縄 西表島 祖納の節祭

海の彼方の理想郷からやってくる、神様。
 
自然豊かな西表島に伝わる、祖納の「節祭(シチ)」。
「農民の正月」ともいわれ、収穫の終わった10月前後に行われる一年の豊年感謝と次の豊穣祈願のお祭りです。
500年以上の歴史を持つといわれているこの祭りの中心は、黄色い衣をまとったミリク様。住民の健康と繁栄、五穀豊穣をもたらす神様です。そしてたくさんの奉納芸能が催されます。
 
この伝統行事を担うのは、ここを故郷とする住人だけでなく、離れて暮らしていても里帰りしてくる人、そして新たに移住してきた人たち。
それぞれ色々な思いを胸に節祭に臨みます。西表島の自然を誇りに思い、恵みに感謝する思い、みんなで一緒に生きているという連帯感がそこにはあります。
 
揺るぎない伝統と、島と祭りを愛する思い。
賑やかな鉦の音や笑顔とともに未来へと受け継がれてゆきます。