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#182

「緊急事態宣言なら五輪無観客」田村厚労大臣が生出演

東京オリンピック、パラリンピックの開会を前に、東京で新型コロナの感染が再拡大しています。2021年7月4日の『BS朝日 日曜スクープ』には、田村憲久・厚生労働大臣が生出演。田村大臣は「緊急事態宣言が再び東京で発令されれば無観客も当然、想定される」と強調し、オリンピック期間中であっても緊急事態宣言は「当然あり得る」と語りました。

■「宣言解除後、まん延防止措置でも人流増加」

菅原

緊急事態宣言の解除後、東京で感染が再拡大しています。オリンピックの開会式が迫る中、この再拡大をどう抑えていくのか、考えていきます。ではゲストをご紹介いたします。厚生労働大臣の田村憲久さんです。よろしくお願いいたします。

田村

よろしくお願いいたします。

菅原

そしてお馴染み、医学博士で白鴎大学教授の岡田晴恵さんです。きょうもよろしくお願いいたします。

岡田

よろしくお願いいたします。

菅原

ではまず、全国の感染者数を確認していきます。(7月4日)午後6時現在の数字です。首都圏で数字が増えているようです。東京で518人、埼玉で124人、千葉で141人、そして神奈川で226人。緊急事態宣言が出ている沖縄で、きょうは34人となっております。

懸念されている東京なんですけれど、昨日が716人、一昨日が660人ということです。

東京のカレンダーで感染者数を振り返っていきたいと思います。きょうが518人ということで、前の週の同じ曜日から130人ほど増えました。これでちょうど丸2週間、15日連続で前の週の同じ曜日よりも新規の感染者数が増えてしまっているんです。さらに1番右側、1週間の平均の新規感染者数で見ても、土曜までの1週間で563人ということで500人を越えましてステージ4の水準に突入してしまったんです。

早速、田村大臣に伺いたいんですけれど、緊急事態宣言が解除されて、まん延防止等重点措置に移って2週間です。この2週間、ずっと東京の感染者数が増えてしまっている状況ですが、この状況は想定されていたのでしょうか。

田村

人の流れ、特に夜間の人の流れというのが、東京の場合、緊急事態宣言措置を解除する前から増えていた、その結果です。要するに、2週間見ていくと、2週間前の結果が今、足元に出ているわけですから、そういう意味からすると、緊急事態措置自体が段々、皆さんにしてみれば耐えられないという状況の中で、夜間の滞留人口が増えてきた。その結果がこれです。緊急事態措置を解除した後、さらに伸びているんです。この後、本当の意味での緊急事態措置を解除した後の結果が出てくると思います。我々、色々な事を考えながら、専門家の方々とご相談して解除しましたから、一定程度リバウンドはあるだろうと予想していました。これをなるべく抑えようという努力をしているのですが、本当を言うと今、20時以降お店は開いていただいていてはダメなんです。

菅原

まん延防止措置の中でもということですね。

田村

そうなんです。19時までがお酒で、20時でお店をお閉めいただくということですが、街中に出ますと20時以降でも開いていただいているお店が多いということが段々増えてきております。そういう影響も出てきているんだろうと思いますから、本来の制度に則って、都も含めて、各自治体に対応いただいていく。これが重要になってくると思います。

■「最後は大変なことになって人命にかかわる」

菅原

大臣もポイントと指摘している、人の流れがだいぶ増えてしまっているというデータがあるんです。

上山

今、まさに大臣がおっしゃったように、緊急事態宣言中から人出が増え始めたというところですが、赤い点線のところが緊急事態宣言に入ったところです。宣言で人出が落ちたんですけれども、その後、緊急事態宣言中にも関わらず、じわじわと戻っているんです。今、お話にもありましたけれど、まん延防止等重点措置に移行した後も、特に紫とブルー、夜間の滞留人口になるんですけれど、さらに伸びてきています。

田村さん、やはり夜間の滞留人口をどう減らすのか、ここがポイントだと思うんですけれど。

田村

本当に申し訳ない思いはあるんです。やはり若い方々中心に、夜、友達と楽しみたいという思いもあると思います。特に東京の場合、今、40代未満で、大体、新規感染者65%なんです。比較的若い方々が非常に新規感染者、増えているというのは、夜間の滞留人口が増えているということとの因果関係が私はあると思いますし、専門家の方々からもそういう評価をいただいております。

お願いするのは本当につらいんですけれど、しかし、もう一段、ワクチンは進めておりますので、ワクチンがある程度、進んでいくまでは、夜、お酒を飲んで、皆で仲良く大声で騒いで感染を広げるような行為を、何とか慎んでいただきたい。お店からは協力金が来るのが遅いという話もありました。今、各自治体と協力しながら、自治体に配っていくものですから、自治体にお配りいただくように、スピードアップしていただいているのですが、やはり20時以降は、お店は何としてもお閉めいただきたい。

上山

お願いベースだとちょっと厳しいと思うんですが。

田村

今、法律の中に入っておりますので、過料がかかります。もしやっていれば、まん延防止措置ですから20万円以下の過料という形になります。

上山

それは今後、取り締まりは厳しくしていくということでよろしいですか。

田村

都の方も人数を増やして、しかも命令をかけ出しました。命令をかけても一定期間きかないとなれば、過料という形になりますから過料で20万ということになると思います。

上山

緊急事態宣言にして休業要請をもっとしっかりかけていくというパターンもあると思うのですが、これは考えられますか。

田村

緊急事態宣言になると、今、言ったのが30万円に過料が増える、10万円増えるだけですから、自治体としては実は千葉、埼玉、神奈川ではずっと、まん延防止等重点措置だったんです。緊急事態措置は出さなかったんですけれど、お酒を出してはいけないという形を作っていただきましたので、結果的には東京とよく似た形で、お酒を出す店は開けられないという状況になっております。

上山

そういう事例もあったからと。

田村

あとはそれを守っていただくように、本当に我々もつらいですけれど、感染者が増えますと、もっと強い措置と。もっと強い措置も聞いてもらえなければ意味がない話になるんですけれど、最後は大変な感染状況になって人の命にもかかわってきますので。

上山

そうですね。

田村

今、ワクチンがどんどん進みつつあり、先が見えつつありますから、もう一段どうかご理解をいただければありがたいと思います。

■7月後半には新規感染者2000人の予測

菅原

1週間後の7月11日に東京は、まん延防止等措置の期限を迎えることになっておりますが、では今後どうしていくのか、こちらです。まん延防止等重点措置の延長も視野に、政府関係者によると検討しているということです。解除は難しいという判断のようです。ただ、今後なんですけれど、このように、まん延防止等重点措置の延長になるのか、再び緊急事態宣言を出すのか。この議論だと話しています。

気になるのは、まん延防止等重点措置のままで感染の拡大が止まっていくのかという点に関してです。東京のリバウンドに関して見ていきたいんですけれど、前回の宣言解除の時にも起こってしまっていたんです。前回は3月21日に宣言を解除しました。この時の新規感染者数が256人。しかし、1か月後には843人にまで増えてしまいまして、そのすぐ後にまた緊急事態宣言に入っていました。この宣言解除時、前回と今回とでどう違うのか。今度は比較をしていきます。前回の解除時には1週間の平均新規感染者数が301人、今回は6月20日の解除時点でおよそ90人多い388人でした。そこから前回は2週間後に389.7人まで増えまして増加率は129%台だったのですが、今回は増加の具合もさらに増えてしまっているんです。388人から582人に増えたということで、増加率は150%、およそ1.5倍ということになります。

さらに、厚生労働省のアドバイザリーボードが出した試算ですけれど、今後、デルタ株の影響が中程度で緊急事態宣言は出さなかったという場合の前提ですが、人の流れが7月第2週まで増加し続けた場合の新規感染者数、7月上旬のうちに1000人を超えてきまして、後半には2000人に達するという試算になっているんです。田村大臣もこのデータはお詳しいと思うんですけれど、まん延防止等重点措置を出した状況ですが、前回よりもリバウンドの増加傾向が顕著という中でまん延防止等重点措置、このままの対策でいいというお考えでしょうか。

田村

一つはですね、病床、重症者、これがどうかということを見ないといけないと思います。重症者といいますか、今ですね、高齢者の感染者は以前と比べるとやっぱり割合が減っているんです。東京の場合、5月末段階と比べると、もう数%減ってまして、6月末では、10%を下回っているくらいだと思いますけども、20%から10%弱に高齢者の感染者が減るということは、それだけ重症化をするリスクが高い方々が感染しない。これはワクチンの接種が進んでいるという効果もあるのかもわかりません。これはまだ評価できてないので、はっきりとは申し上げられませんが…。それとですね、全体的に重症者もどれぐらいかという点も、まだ重症者がぐっと増えているという状況ではありません。あと病床ですね、病床がどうであるか、今、入院者数は1500~1600だと思うのですけれども、東京は確保病床6000ありますので、そういう意味ではまだ病床のほうも一定程度、余裕があります。

ただ、これは進んでくるといっぺんに増えてきますので、余裕があるからと言って、漫然としていいわけではなくて、どのような伸びが、伸びの予想がつくかということを、これをしっかりと読んでいかないといけないという難しさがあります。ワクチンが今、だいたい1日120万ぐらいずつ打ってるんだと思うんですけども、増えてきますと当然ですね、ワクチンの接種が増えることによって、重症者、発症者は減っていく、減っていきますよね、当然。それから感染者も、もしかしたら減るのではないかというのが、今、それぞれ色々とワクチンを接種を広げてきた国の中でそういう数字がありますから、もしかしたら、そういう影響もあるのかもわかりませんが、そういうものを見ながら、どの時点で緊急事態宣言を出すのかということだと思います。なぜかと言うと、緊急事態宣言を出せば、確実に感染者が減るというなら、早く出したほうがいいですよね?

菅原

緊急事態宣言の効果に関しては、少し疑問を持ち始めているということですか?

田村

いや、私はもう前回から持ってました。というのは前回ですね、前回、緊急事態宣言をやめる時も、実はもう増えてきてたんですよ、最後。緊急事態宣言であるのに人流が増えて、感染者が増えてきたんです。これをずっと続けると何が起こるかと言うと、ずっと緊急事態宣言を続けているのに感染者が増えていったら、もう打つ手がなくなるんですよね。つまり専門家の方々も、ハンマー&ダンスっていうことを言われるんです。何かと言うと、これは感染症への対策なんですが、増えてくれば強い措置を打つ、減っていけば緩める、するとまた必ず増えてきますから強い措置を打つ、これの繰り返しだというのが、ワクチンが広がってある程度、集団免疫的なものが広がるまでの間はですね、そういうことをやるというのがこれが感染症の専門家の方々の考えなんですね。すると、やはりある程度、減れば緩めないと、いつまでも続けていると、もう皆さん耐えられなくなって、人流が増えてきて、増え出して感染者も増え出したら、これは、そのまま外せませんよね。緊急事態宣言、なのに感染者増えていく。

■“緊急事態宣言なのに感染者増加”の危機

菅原

大臣、国民の方に段々お願いですとか、メッセージが届かなくなってると思うのですが、これはなぜだと政府側としてはお考えなのでしょうか?

田村

これは、ひとつは日本の国は非常に強い措置がないんです。欧米は家から出たら罰則、罰金、こういう法律があります。日本はそんな法律ありません。今年に入って初めてですね、与野党で協力して、店を開いていたら過料をかけるというような法律は作りました。まん延防止ですと20万円過料ですね、違反に対しては。緊急事態宣言になると30万円になります。他には基本的にはあまりなくて、全部、日本はお願いベースなんです。

上山

もっと法律的に強い措置を考えたほうがいいということですか?

田村

これは私権の制限につながりますから、そう簡単に政府が出せるものではないので、基本的には国会でお願いするということで、この1月2月も法律を出したんですが、その過料です。実はこれは罰金だったんですけど、罰金はダメだ、過料にしてくれと、つまり私権制限はなるべく弱くすべきだという、一方そういうお考えもあるのも当然です。でありますから、そういう中において、日本は欧米のように非常に強い措置がない。憲法の制約もありますよね。欧米なんかは大統領令だとか、首相令でやっちゃうという国もあるんですよ。

上山

ただですね、大臣、過料というように設定したにも関わらず、結局、過料すらも課されていない状況があるというか、ちゃんと検査がされていないから、法律などを整備したとしても今、機能していないんじゃないですか?

田村

今、東京もですね、人員を増やして、見回りをして頂いて、命令をかけ出しています。いきなり過料というわけにはいかないので、命令かけて、それでも聞いていただけなければ過料という話になると思います。ですからそれをしっかりと、制度なので、いや本当に辛いんですよ、お店の方々も、雇っておられる方々は雇用調整助成金っていう制度がありますから、そういうもので、給料、ある程度みられるんですけれども、やっぱり、ご商売されていると、日々のお金も必要になってくる。そんな中で開けられないという中において、それでも8時に閉めて下さい、7時以降はお酒出さないでくださいと言うのは辛いんですが、しかし、明確に、それ以降の人流が繁華街で増えると、感染が増えていきますから、今、まさにその通りなんですけれども、だからそこは各自治体にお願いして、しっかりと対応して頂きたいということを今、お願い致しております。

上山

経済界は納得しますでしょうか?

田村

経済界も納得した上での話なので、経済界がというよりかは、お店を開いておられる店主の方々でしょう。本当はそれは協力金という形で、これも売り上げ等々に応じて、今までは一律だったんですけれども、これも売上に応じて協力金を出すように変えたんですね、この間。それもやっているのですが、なかなかお金がまだ手元に届かないと言う方々もおられて、申請はしたんだけどもということですね、なかなかご理解いただけないっていうところは、これは直していかなきゃならないと思います。

■「未接種なら重症化の恐れ」「法律の厳格な適用を」

菅原

こうした現状の制度の中で、どうやって感染者を抑えていくのか、そして人の流れを抑えていくのかというところなのですけれども、岡田さんはどういった点が今後、必要になってくると思いますか?

岡田

はい、先ほど大臣の方から重症者病床の稼働率、逼迫度のご指摘もありましたが、私は重症になっている方の中身も見るべきだと思います。今までは、重症になられる方の割合というのは、高齢者が多かった。しかし、今、東京都で重症になった方を年齢別に見てみますと、特に50代、40代が増えている、さらに30代でもいらして、20代の方でも複数人重症になられている方がおられるわけです。ワクチン未接種者で重症の方が出ている。

ですから、私たちは高齢者でなくても、若い人でもワクチン未接種ならば、やはり重症になるんだよという現実を受け止めるべきです。だから、ここで自分のために感染しないように、行動にブレーキを踏むんだということを国民理解にしていく必要があります。今、インドのデルタ株が流行ってきました。この状況下では、子供さんの感染者も増えてきています。こういう現実を私たち国民がやはりわからないと行動に規制がかからなくなってくると思います。今後、ワクチン未接種者で流行が大きくなると、まだ打っていない特に40-50代、より若い世代での重症化が要注意として、行動変容をお願いしたいと思います。

菅原

若い方でも感染者が増えている中で、そこでメッセージが非常に重要だと思いますが、河野さん、ここまで政府の対策、どうご覧になっていますか?

河野

今、憲法の問題で、緊急事態条項の件で議論されつつあると思うんですよね。現時点では全然間に合いませんけれども、私は本来的にはですね、ある限定された期間、他人を助けるためですから、その精神でいけば、私は私権制限ということも必要だという道徳観というのは、やっぱり国民は持つべきではないかと思うのです。本来はそっちに向かうべきだと思うのですが、今、現状では、まん延防止、過料の段階ですので、現状での法律をせっかく改正して作ったわけですから、これを厳格に適用して抑えるというのが基本路線じゃないかと思います。

■「緊急事態が東京で発令されれば当然、無観客を想定」

菅原

こうした東京の感染再拡大が続いていく中で、どう抑えるのかですけれども、19日後には東京オリンピックの開会式が迫ってきているのですね。この1週間、注目の発言、観客に関する発言が相次いでいるのです。菅総理大臣、「緊急事態宣言が出た場合には、無観客もあり得る」と発言をしました。

小池都知事です。「無観客も軸として考えていく必要がある」。さらに組織委員会の橋本会長ですが、「無観客も覚悟しながら対応できるようにしていきたい」。

観客を入れるのか、入れないのかという点ですけれども、判断のタイミングは8日か9日の5者協議で決定していくということです。

菅原

こうした中、海外のスポーツイベントでクラスター感染者が続出しているケースが出てきているのです。EURO2020というサッカーの大会、スコットランド保健当局は競技場やパブなどで1991人が感染したと発表をしました。さらにロシアです。サンクトペテルブルクで試合を観戦しましたフィンランド人386人が感染したということです。

大臣、当然オリンピックとサッカーの試合、この大会とで対策は異なるのですけれども、やはり、こういったスポーツイベントがあると感染再拡大あるんじゃないかという不安、国民の中には中には持っている人がいらっしゃると思います。どうやってその不安を解消していくおつもりでしょうか?

田村

それは緊急事態宣言、緊急事態措置ですね、措置を再び東京で発令されればですね、それは無観客ということも当然、想定されると思いますね。

菅原

無観客も想定はされている?

田村

それはそうだと思います。もちろん今まで色んなルールでやってきているんですけれども、前回、緊急事態措置が発令された時は、連休中は、観客は止めましたね。商業施設は入れちゃダメだという話になりましたので、その後、連休が終わると、その後はまた5000人か、1/2というルールだったと思いますが、あの時はですね、連休で人の流れが変わるということで観客をダメにしたのですよね。ですから、そういう意味からすると、ちょうど夏休みになりますから、そういうことも、想定はされますので、そこはオリンピック委員会、組織委員会とですね、それから都、さらにはIOC等々しっかりと話をして頂くことになろうというと思います。

菅原

観客の有無によって、人の流れですとか、感染の拡大に関するリスクは当然あるとお考えということですね?

田村

もちろんですね、そこでうつるっていう事例は、今までないんですよね。今もプロ野球でもサッカーでも入ってますよね。プロ野球でも1万人入ってますけども、入っててもそれで感染が広がっているという事例はないんですが、ただ、そこを出てですね、今、お話がありました、パブでお酒飲んだりというのは、もう根本の根本、基本の基本ですから、そこでみんな、勝利に酔いしれて、お酒を飲んでワーワー騒いで肩を抱いてって、完全に感染しちゃいますので、そういうことが起こらないように、完全に管理ができるのであれば、私は観戦客入れても良いんだと思いますよ。だけれども、もし出られてそういうような行為が起こるということであれば、それはやはり、緊急事態措置ということもあれば、無観客ということも想定の中にはあると思います。

政府は7月8日、東京都に7月12日から8月22日まで、4回目となる緊急事態宣言を発出することを決めました。また、7月11日が期限だった沖縄県の緊急事態宣言も8月22日まで延長しました。これを受け、東京オリンピックは、都内と周囲の3県では無観客で開催することを、5者協議で決定しました。

■水際対策「空港近くのホテルが限界」

菅原

もう一つ、オリンピックに関連して見ていきたいのが、選手団の来日ですね。今月に入りまして、本格化していくわけですね。

すでに400人以上の選手が到着するなど、この後、続々と選手たちがやってきます。こうした中で陽性者が出ました。ウガンダ選手団の濃厚接触者を市の職員などと同じバスで移動させた問題がありました。そういった中で改善策が示され始めています。その1です。検疫でもし陽性者がいた場合、航空機の座席前後2列の情報をもとに機内の濃厚接触者疑いを特定するというもの。さらにその2です。もし濃厚接触者扱いとなれば、別のバスで合宿地に移動させたり、もしくは移動に5時間以上かかってしまう場合には空港近辺のホテルなどに隔離するというものなのです。

実際に昨日、こうしたことがあったのですね。ボート競技のセルビア選手団ですね、羽田空港に到着したのですが、その時点で1人が陽性になりました。対応として陽性者は療養施設へ移動、そして他の4人は空港近くの待機施設に移動をしました。このセルビア代表団、合宿地が富山ということで、5時間以上かかるのですね。そのために、こうした対応、措置が早速取られました。

ただ対策に不満の声が上がっているのも事実です。愛知県の大村知事、「空港検疫で留め置いて頂くのが至極普通の要請であると。水際対策と言いながら現場の保健所に丸投げというのが実態。それはおかしい」と、このように話しているのですね。

田村大臣、全てですね、濃厚接触者を空港、あるいは空港周辺で隔離していくというのはやはり難しいことなのでしょうか?

田村

オリンピックの関係者だけじゃなくて、今も日本にお帰りになられている方々というのがですね、1000人とか2000人、これは日本に国籍を持たれていて帰ってこられる方がおられるのです。そういう方々の中で、やはり感染者等々、感染者はもちろん隔離というか、療養いただきますけれども、例えばデルタ株が流行っている地域で、こういうところの方々は10日間ホテルに入って頂いたりしているのですね。他のところは3日間だとか、結局、空港近くのホテルのスペースに限界があって、その上にオリンピック選手全員っていう話になると、もう泊まるところがないというのが現実です。

菅原

キャパシティの問題ということですか?

田村

そうです。これはずーっともう去年の年末ぐらいから、ずっと我々探し続けているんです、ホテルを。あまり小さいホテルですと管理できませんし、ある程度大きいホテルで人を張りつけてという形になるんですが、当然そういうホテルを確保した場合、感染の疑いがある方々ですよね。すると周りの住民の方々にもご理解頂かないと、そういうホテルを確保できないという理由もございまして、そういう意味で、今もホテルは確保を順次しているんですが、やはり限界がある中で、どうしてもですね、すべての方々、オリンピック関係者のですね、濃厚接触者まで含めて、すべて留め置くという形になると、限界があって、あふれてくる可能性があるということで、一応、長時間、リスクが高いということなのでこういう基準作りました。ただですね、間違えて頂きたくないのは、濃厚接触者であろうと、感染者がいようといまいと、オリンピック選手が来た場合は、この方々はバブルの中で一定期間いて頂く方々なんです。ですから、そこに行っていただいた運転手の方々、それから各自治体の関係者の方々は、そこと濃厚接触になるような接触をしてもらうと困りますので、それは感染者であろうと、濃厚接触者であろうと、そうじゃない方々であろうと、オリンピック関係者とは、一般の国民の皆様は濃厚に接触して頂かないような対応を、お願いを、これを自治体に、十分に我々も理解いただいていなかったので、我々の問題もありますから、これは各自治体にこういうことをお願い致したいということで、色んな形で今、対応させて頂いているということになります。

■「五輪に起因する感染者増は避けないと」

菅原

岡田さん、選手団がこれから続々と来日する中で、水際対策、バブル方式どのようにお考えでしょうか?

岡田

はい、水際対策、バブル方式は、今、大臣も限界があるということおっしゃっておられましたけど、やはりパンデミック時に五輪をやること自体が、大きな国際イベントですから、ウイルス学的には無理がある。さらに国内でも流行が収まっていない中で、トライするわけですね。厚労省としては正念場だと思います。ですから、やはりこれは組織委員会の方に、いかに感染対策のこちら側の要望、言うこと聞いて頂くかということになるのだろうと思っております。まず、バブルにウイルスを入れないということをどうするのか、ということだと思いますね。

上山

河野さん、この新型コロナに関しては、世界の中で、安全保障の問題にも捉えられてる部分があると思うんですけども、日本は結局、この新型コロナに関しては、非常事態に近いような状況で、オリンピックを開催しなきゃいけないんですけれども、現在の対応はどのようにお考えですか。

河野

非常に難しい対応を今、政府もですね、色んな制約の中でされていると思います。私としてもオリンピック、安全安心のオリンピックで成功させてもらいたいなと思います。ただ、この間にもおいてですね、おそらくデルタ株が浸透しているということで、感染者数は、おそらくオリンピック開催中も増える可能性がありますよね。ただ、そのスコットランドとかフィンランドですけども、オリンピックに直接起因して、感染者が増えることだけはですね、やっぱり避けないと国民がやっぱり萎えちゃうというかですね、オリンピックに対する見方がだいぶ変わってきちゃうと思いますので、そこはちゃんと、それはおそらくバブルということだと思いますから、しっかりやっていただきたいなと思います。

■各地の自治体からワクチン不足の悲鳴

菅原

各地の自治体からワクチンが足りないという声が上がっています。一体何故なんでしょうか。ゲームチェンジャーとも言われているワクチンについて考えていきたいと思います。まず全国の接種状況をこちらで確認していきます。47都道府県、上段が高齢者の方々、そして下の段が全体の割合となっています。今のところ接種率が高くなっているのが和歌山や山口、佐賀などとなっています。ちなみに和歌山で例にとって見ていきますと、全体ですね、県民の方のおよそ16%が2回目の接種を終えている状況です。一方、接種率が低い県はですね、神奈川県や大阪府それから沖縄などとなっておりまして、神奈川で言いますと、全体ですね、2回目の接種を終えた方が、7.2%となっています。人口に差がありますので単純には比べられませんけれども、現状としてはこのようになっています。

そのワクチンなんですけれども、見ていきますと各地で問題が出始めているんですね、こちらです。神戸市、ワクチンの供給量が希望する量の半分になってしまったために、予約の取り消しがおよそ5万人に及んでいるといいます。さらに千葉市です。こちらでも国からの配分計画が不透明で希望の半分以下になるため、新規の予約を一時停止としました。ワクチン不足でですね、予約の停止や制限をしている自治体なんですけれども、我々の番組で調べただけでも31の自治体あることが確認できました。

河野ワクチン担当大臣、対応策としてこのように話しています。「手持ちの在庫をうまく使いながらスピードを最適化して、供給量に応じた接種のスピードをお願いしたい」と話しました。

ちなみにこのワクチンについてはですね、田村厚生労働大臣も以前このように話していらっしゃいました。先月22日のことですけれども、「ワクチン足らないということは本来ないはずだと。各自治体間、医療機関で在庫が溜まっておられる可能性があり、しっかり調整していくことが必要であると。これをですねしっかりと調査をした上でワクチンが最適に配分されるよう体制を早急に整えてまいりたい」。

ご発言から2週間ほど経過したんですけれども、このワクチンの供給について、今、どんなことが分かってきていますか。

田村

2点あるんですね。

菅原

はい。

田村

1点は、1日100万回接種お願い致したいと、お願いしました。当初はそんなに打てないだろうというお話もあったんですが、100万回クリアをしているんですね。さらに上乗せを、そのモデルナのワクチンが入ってきましたから、これは職域接種だとか自治体の大規模みたいなところでこれを使おうと、さらに上乗せをしていこうというところに、それをもっと欲しいという、思った以上に皆さんが打っていただく方を確保してですね、はじめは、出来ないという話だったんですよ、確保していただいて進めていただいている。こういうところがあって、そちらのモデルナのワクチンが足らないと言われているのが一つあります。

それからもう一つは、ファイザーのワクチンは、本来は、各自治体で市町村が主体となっていただいて医療機関に委託をしたりでありますとか、自分たちが大規模の集団接種会場を作って、そこで打つことをやっていただいてます。ここに関しては、ファイザーのワクチンは、4、5、6月、この3ヶ月で約1億回分、これをお配りをしているんです。9000万回から1億回、ちょっとラグがありますから配っております。今、打っておられる数は、現時点で4800万回なんです。昨日か一昨日だと思います、4800万回なんですよ。ということはまだ、4000万から5000万以上、市中にあるんです。

菅原

この半分程度ということですね。

田村

そうなんです。ワクチンがあるんです。もしくは場合によっては、倍と言いますか、同じぐらいあるんですね。だから、そういう意味からすると、それをやはりちゃんと使っていただきたい。ただ、早く打っているところと、それから遅いところと、同じ県の中でも差がありますよね。ここがやっぱりミスマッチが起こっているのは事実なので、そういうような足らないところには、河野大臣も、しっかりと打つ速度が遅れないように送っていこうと。ただし、どれくらい打ってますかというのを、ちゃんと登録していただく、VRSというシステム(ワクチン接種記録システム)がありますので、これを見て、打っている回数と送っている回数と、齟齬がある場合には、ちょっと送らせる分を減らしますよというような調整は、これからしていかなきゃならないと考えてます。

菅原

その自治体ごとに、ラグがあったりするところもあるわけで、そのチェックがきちんとうまく機能すれば、今後、この供給量が改善できていくんじゃないかと。

田村

医療機関や自治体はちょっと余裕があってもまたなくなっちゃうかも分からないと思って、くださいと言うお声を出されるんだと思うんですよ。そこはですね、在庫をお持ちならば、それを使っていただかないと他の地域にワクチンが回っていかないことが起こりますので、ご協力いただきたいと思いますのと、もう一つは、モデルナのワクチンの職域、これもご迷惑おかけしてます。それから都道府県なんかがやられる大規模な接種会場もご迷惑をおかけします。これはですね、申し訳ありません。

元々5000万回分モデルナとは9月までに供給をいただく契約結んでいるんですが、思った以上にお手を煩わせていただいたと言うので、ちょっとご迷惑をおかけしていると言うので、これ精査しておりますが、その分、ワクチンの接種回数は早まりますので、そういう意味では、国民の皆様方にとってみればですね、思った以上にワクチンが早く打てるという環境は、以前よりかは整いつつあるということなので、我々、今、100数十万回打っていると思います、100万回超えていると思いますが、これをずっとキープしてですね、なるべく早く、国民の皆様方にですね、ワクチン希望される方でありますけれども、接種いただけるように努力して参りたいと思ってます。

■アストラゼネカ製ワクチンの活用は!?

上山

河野さんは、このワクチン接種の状況は、どういう風にご覧になっていますか。

河野

菅総理が7月の末まで65歳以上という目標を設定されましたですよね、1日100万回も。

上山

はい。

河野

それで途端に日本人中が回転しだしたんですよね、ワクチンが。トランプ大統領も新しいワクチンを、ワープスピード作戦ですかね、号令をかけて1年間で実現した。政治指導者がこういう目標を設定することが、いかに大事かということを、やっぱり今回も痛感しますし、おそらくですね、今のワクチン不足の問題も、やってたら必ずどっかで出てくると思うんです、そういう不都合が。それはとにかく、進みつつ直していく。

菅原

前進しながら。

河野

前進しながら、これもどっかで供給と重要のバランスが崩れているだけの話だと思いますので、とにかく前に進んで進みながら調整していくという考え方がこういう時にはいいと思っております。

上山

河野さん、大臣に質問があると。

河野

そうですね、国産のところで言おうと思ったんですが、アストロゼネカについても、台湾に送ったこと、非常に良かったと思うんです。ただ、アストロゼネカは、薬事承認されたけど使ってはいけないというのが一般の国民、ちょっとよう分かんないと思うんですよ、しかも、こういう時にアストロゼネカを使う、しかも、アストロゼネカとファイザーとのコンビネーションがなんかいいみたいだとかいう話も出てきている。アストロゼネカの活用について、どういう見通しなのか。私は、もう使う方向、こういう緊急事態ですから、その見通しについて、お伺いしたいなと思ってます。

田村

アストラゼネカはですね、血小板減少症という症状の下で血栓ができると、言うようなことがですね、これWHOでありますが、ヨーロッパのですね保健当局とそういう話が出てまいりまして、そこを評価を今、予防接種の法律に乗せなきゃいけないので、そこの検討会審議会で御議論を頂いております。いくつか新しい副反応の情報が入ってくるもんでありますから、順次評価をせざるを得ないので、している最中でありまして、その評価が進めば、それほど遠くない時期に予防接種法に則ってですね、これが使えるようになると思います。ただ一方で、ヨーロッパは年齢制限をしたり、承認はしたんだけど、使えない、使わないと言っている国もあるんです。なぜかと言うと、ヨーロッパもワクチンが他のワクチンが十分に確保できるので、例えば、55歳以上はアストラゼネカだけど若い人たちは他のワクチン使ってくださいみたいなこと言っている国もあるので、そういうものを色々と、日本の国も専門家の方々に御議論いただいてご判断いただかなければならないということは、どういうような使い方になるかと言うのは、これから審議会で御議論いただいての結果であると思います。

■国産ワクチン 第3相試験の“壁”

菅原

ワクチンに関しては、もう一つ、気になることがあります。供給を安定させるためにもと、今後、期待されているのが国産のワクチンなんです。6月1日に閣議決定されました、ワクチン開発・生産体制強化戦略を見ていきますと、ワクチンを国内で開発生産できる力を持つことは、外交や安全保障の観点からも極めて重要である。このように示されたわけです。現状としては、日本では、4社がワクチンを開発しているんですが、現在のところ実用化には至っていません。

その4社のうち2社について、私たちの番組では取材をしました。塩野義製薬とアンジェスですが、まずは塩野義製薬、開発どうなっているのか。種類としては組換えタンパクワクチンというものを今、作っている、開発しているということです。これまでの試験では安全性に関して問題は出ていない、すでに生産体制も整っていると、承認されれば年明けにも供給可能だとしています。一方のアンジェスに関しては、DNAワクチンというものを開発しています。500の症例に関して3月に接種を終えて、これからデータを分析するということです。

ただどちらも実用化に関しては課題があるんです。塩野義製薬に関しては、第3相臨床試験が困難ということです。そしてアンジェスも第3相臨床試験に入れないということで、第3相、同じ課題で実用化が遅れているというんです。一体どういうことなのか。そのワクチン開発のプロセスを確認していきます。ワクチンの開発では、第1相、第2相、第3相と、このように試験を重ねていきまして、承認申請をして、承認されて初めて実用化されます。こういうプロセスなんですが、この第3相試験というのは非常にハードルが高いようなんですね。

その理由ですが、第3相に関しては、メーカーによっては数万人規模の被験者が必要とされる中、日本は欧米に比べて感染者が少ないので、効果を確かめるのが難しいということなんです。さらに、海外製のワクチンの接種が進んできていますので、接種していない人と効果を比較するのが難しい。つまり、まだ何もファイザーやモデルナなどワクチンを打っていない人を集めるのが非常に難しいということで、第3相なかなか進んでいかないということなんです。

大臣、国産ワクチンも当然、私たちとしては待ち遠しいところではあるんですけれども、いつごろ実用化、私たちの手元に打てるのか、どう見ていらっしゃいますか。

田村

これはやはり、第3相試験をですね、しっかりやっていただいた結果が出てこないと、有効性、安全性、確認できないわけですよね。それで今、言われたように、今までみたいに、そのワクチンを使っている人と使ってない人を比べてみて、実際、発症したのか、重症化はどうなのかっていうことを、二重盲検試験、比較試験というものをやってみるんです。これなかなかできないと、つまり、もうワクチン打ってる人たちは、世界にいっぱいいるということですよね。そこで今、世界の薬事規制当局で話し合いをしてまして、免疫、つまり中和抗価体が同じぐらい、新しく開発しているワクチンと、今、有効で使われてるワクチンとで、抗体価が同じぐらいついているかどうかというものを一つですね、その評価項目として、指標として見て、同じくらい中和抗体価がついてれば、免疫原性が確保できているということで、これは使えますよね、ワクチンとして、というようなことを検討してはどうかという議論をしておりますので、やがて結論が近いうちに出ると思います。

■「中和抗体価を比較して…」との判断も検討

菅原

これまでの第3相を通さずとも、ということが検討されているという話ですね。

田村

要は、実際問題、発症したか、しなかったかを見るんじゃなくって、今ある有効なワクチンと新しいワクチンの効き具合というものを、一つの指標を置いて、その指標が同じ数値ならばよく似た数値ならば効くであろうということで、実は日本の国内の第3相は、同じような比較をしてやっているんで、中和抗体価というものを見て、アメリカでファイザーを使った方の中和抗体価と日本でファイザーを使った方々の中和抗体価を比べてみて、同じくらいついていればですね、これは有効であろうと承認をしておりますので、そういうやり方が一つあるとのことですね。

菅原

薬事規制当局の話しがありました、確かに今後のカギとしてご紹介したいのがこちら、ICMRAと読むんですけれども、薬事規制当局国際連携組織というものがありまして、世界29の国と地域の薬事規制当局が集まった団体がありまして、ここで大規模な臨床試験に代わって有効性や安全性を評価する手法が検討、まさにされているということなんですよね。

ですから大臣、ここでその手法が確立されるのが一体いつになるのかというところで、これがすぐに固まってくれば政府としてもお墨付きを与えるという、そういうお考えでしょうか。

田村

その通りで、そう遠くはないと我々も期待してるんですけれども、今も真剣に議論いただいておりますので、それで方向性が決まればですね、そういう形で、日本だけじゃありませんから、次から次へとワクチン他の色んなワクチン出てきますから、世界も困っちゃうんで、そこはやはり同じような指標というものを一つ、しっかりと議論をして決めたうえで、そこで第3相試験に代わるものと、代替するものという形になると考えてます。

菅原

ちなみにプロセスに関しては、海外ではこういった事例もご紹介していきます。EUAという、国家の緊急事態に必要な医薬品等を通常のプロセスとは異なる形で、緊急的な使用できる制度というものがあります。日本に関しても、条件付き早期承認制度というものがあります。一定の安全性や有効性を確認した上で、発売後に評価を行う条件で承認する制度、こういったものの適用をお考えということでいいでしょうか。

田村

ワクチンですか。

菅原

はい。ワクチンの条件付きというものはできるんでしょうか。

田村

ワクチンの条件付きは、実は国会での御議論の中では、もうちょっと控えるべきだというのも御議論を頂いておりますので、なかなか安全性、有効性というものを確認できるのか、というお話は頂いておりますので、難しいかも分かりませんが、ただスピードはアップします。他の方法でもですね、早く先ほど言ったような、新たな指標で対応すればですね、対応できると思います。

■「安全保障上は期限の設定を」「五輪はテレビ観戦を」

菅原

閣僚の中には国内の国産ワクチンですね、年内にも話していた方がいらっしゃいましたが、その可能性というのはどうお考えですか。

田村

結果として、ちゃんとした試験の結果が出てくればですね、それもそういう可能性もあるかも分かりませんが、我々は予断を持って申し上げるわけにはいかないので、それはちゃんと第3相やったうえで、薬事申請をいただいて、そして、そこで色々と審査をしたうえで、承認が出なければですね、承認するために審査過程はかなり今までよりもスピードアップをしておりますけれども、そこでやはり有効性、安全性を確認できなければ、それは承認というわけにはいきませんので、そこは専門家の方々にちゃんと見ていただきたいと思っております。

上山

河野さん、ここで『アンカーの眼』をお願いいたします。

河野

先ほど、1日100万回のところでも申し上げたんですけれども、目標設定の重要さですよね。国産ワクチンについても色々御議論あると思うんですけれども、国産ワクチンはですね、安全保障上の問題として捉えるということであれば、要するに、順にステップ踏んで、いつまでかは分かんないけど踏んでいく考え方は、やっぱり安全保障上では取れないんですよね。期限があるってことなんです、安全保障の問題で捉えるのならば。要するに、最悪の事態を防ぐためですから、従って、その最悪の事態に向って進行していくわけなので、ステップを踏んでどうぞごゆっくりやってくださいという話は、安全保障の問題としての捉え方としてはおかしいんですよ。やっぱり、いつまでにやるという期限を政府が設定するということが、少なくとも安全保障という捉え方をする場合必要だと思います。

菅原

安全保障の観点ではというお話でした。そして最後に岡田さんにも伺っていきたいんですけれども、ワクチンが普及するまでの間、我慢したいところではあるんですが、東京では感染の拡大少しずつ広がってしまっています。こうした中で、今後、我らの行動も含めてどのようにポイントをお考えでしょうか。

岡田

大事なことは平時の五輪ではないということで、若い人も含めてですね、国民みんなでやはりテレビはテレビで五輪を見ましょう、ということだと思います。やはりテレビで五輪を見ていただきたい。テレビで応援。逆に五輪があるからこそ、家でステイホームができるんじゃないか、ここをお願いしたいと思います。それから大臣にお願いしたいことは、ワクチンが今、緊急的に非常に拡大しております。やはり長期的な安全性の確認という意味で、4相試験のデータの把握をちゃんと長期的にやっていただきたい。これが国民の安全、健康を守る意味でも、大事なことなんだろうと思っております。

■五輪中の緊急事態「国民の健康、命が大事 当然あり得る」

上山

大臣、ワクチンが浸透するまでどう我慢するかなんですけれども、緊急事態宣言はズバリ考えてらっしゃるんですか。

田村

我々はですね、感染状況、病床の状況を見れば、躊躇なく、緊急事態宣言を発令いたします。それは全くもって我々は戸惑いません。ただ問題は、それを使った時に、ちゃんと感染が減るかということが重要なので、何をその時に政策として緊急事態措置の中に盛り込むかということと、同時に、国民の皆様方にやっぱり納得とご理解と共感をいただかないと、緊急事態宣言でも増えてきたんですよね。ということは、緊急事態宣言を出せば自動的に減るというものじゃないので、そこは国民の皆様方が、これは緊急事態宣言、これぐらい感染者がいるから、だから家から出ちゃダメなんだ。我々は夜、お店に行って、お酒を飲んじゃダメなんだということを、どうご理解、共感をいただけるかというタイミングと、我々の説明、こういうのが非常に重要になってくると思います。

上山

オリンピック期間中も緊急事態宣言を考えてらっしゃる?

田村

当然、当然、国民の健康、命が大事ですから、当然あり得ます。

(2021年7月4日放送)