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#23

子どもたちの創造力を育む家

今回辰巳琢郎が訪ねたのは、都内でも人気の高い住宅街・目黒区碑文谷にあるお宅。
築34年の低層マンションを全面リモデルされたのは、フランス人の奥様と遊び盛りの男の子2人、そして建築家でもあるKさんの4人家族です。
Kさんは留学したロンドン大学で照明デザインを学んでいた奥様と出会って結婚し、日本で設計事務所を立ち上げました。
今回のリモデルは家族それぞれがほどよい距離感を保つことを大きなテーマにした、ご夫婦2人による共同設計です。
Kさんは「ほど良い距離感を保つ」為に、ご夫婦二人のワークスペースはそれぞれ別に設けました。そしてもうひとつの大きなテーマは家族のコミュニケーショ ンの方法です。もともと家の中心にあった水回りはそのまま生かし、その水回りの周囲を囲む形で大きな黒板を設置し、その外側に子供部屋と夫婦それぞれの部 屋が配置されています。忙しいご主人と奥様の伝言は部屋の真ん中に新たに誕生した、大きな黒板です。 この巨大な「黒板(コミュニケーション・ボード)」 を使ってご家族は自由なコミュニケーションをとり、そして子どもたちの創造力を育てる大切な役割をボードは果たしています。例えば、仕事が忙しく帰宅が遅 くなりがちなご主人は、早く帰れそうな日を黒板に伝言し、奥様は毎日の食事のメニューのちょっとした日々のメモに利用したり、また子供達は勉強や大好きな お絵描きにと、好きなだけ「黒板」に描いては消してまた描いてと、家族みんなが思い思いの発想と利用法で楽しんでいます。
Kさん宅の中心にある存在感のある大きな黒板。そこに好きな動物たちの絵を思いっきり描きながら、大声で笑い合う可愛い子どもたち二人。子どもたちの創造力を育み、見守るご夫婦の笑顔がとても印象的なK邸でした。