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#109

ローコストで高級感を演出した 熱帯魚の泳ぐ家

今回訪ねたのは神奈川県の屏風ヶ浦。この辺りはかつて海岸沿いに崖がそそり立つ地形でした。海からその絶壁を見た源頼朝が、まるで屏風を立てたようだと形容したことからその名がついたといわれています。
この地にお住いのMさん。ご主人の仕事は転勤が多く、今までは賃貸暮らしでした。以前からどこかに拠点がほしいと思っていたご夫妻は奥様のご実家の1階部分に住むことに。ご実家は44年前に祖父母が建てた平屋で、26年前ご両親が同居する際に増改築していましたが耐震性に不安があったためリモデルを決意しました。
事前の調査で2階が傾いていることが分かり、南面の一部を増築して1階から補強することが必要だと判明。そこで建物全体の構造バランスを再検討し、家の中心と南側の外周にコアとなる部分を作りました。また、広く一体感のあるリビングダイニングを希望していたMさんのため、既存の3部屋の壁を取り払い、曲面の壁で繋げることで緩やかな空間を作りました。その壁には、ご主人の趣味でもある海水魚のための大きな水槽を設置。ダイニングと書斎の両方から鑑賞できるようになっています。
縁側のようだったスペースをカフェテラス風にしてお茶を飲みたいというMさんの希望でデッキを設置。リビングダイニングの腰壁の高さに合わせたデッキテラスの手摺りが、中と外を一体に感じられるようデザインされています。2か月に1度はご両親と一緒にバーベキューをするというMさんご家族。たくさんの緑を見ながら、とても心地よい空間になったと家族全員に大好評とのことでした。
 
設計担当:フクダアーキテクツ
http://fukuda-archi.com/

【平面図】

before

after