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#159

祖父のカクテルバーを受け継いだ世田谷線沿いの家

世田谷線の沿線にある松陰神社前駅。かつてここには長州藩の別邸がありました。駅名の松陰神社は、長州藩士で幕末の思想家・吉田松陰が祀られています。
駅から南北に延びる歴史ある商店街は古くから地元の人々に愛されてきましたが、一時はシャッター街となった時もあったそうです。最近は若い世代がおしゃれな店を続々とオープンし、新しい散策スポットとして注目されています。

今回はこの街で60年の歴史があるカクテルバーを引き継ぎリモデルしたMさんご一家を訪ねます。
祖父が他界した後、そのまま取り壊すのではなく、店を引き継ぎたいと決心し、リモデルした孫のMさん。会社員からの転身でした。
実は、入社した当初、東京勤務になり祖父の家に居候をしていたそうで、その時に、バーで祖父が造ったカクテルを飲むひとときが至福の時だったと。
そんな思いで受け継いだ家は築60年以上、祖父が大工さんと相談しながら建てた家でした。
増築に次ぐ増築で、狭い部屋がいくつもあり、暗くて使い勝手がとても悪かったそうです。そんなリモデルを引き受けた建築家は、耐震補強を万全にする為、古い柱に新しい木材を繋ぎ合わせるなど工夫を凝らしました。
LDKはキャンプ好きなMさんの希望で、木の温もりが溢れる空間に大変身!

長い間、多くの人に愛され続けたカクテルバーは、町のシンボルとして、
祖父から孫へ確実に受け継がれていくようです。
 
設計担当:ANCOHOR DESIGN 星野晃範
https://www.anchor-h.com/

【平面図】

1F before

1F after

2F before

2F after