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#230

天井が鉄板!? 無限の可能性を手に入れた千駄木の家

明治以降、森鴎外をはじめ多くの文豪たちが暮らし、数多くの文学作品の舞台となった東京都文京区「千駄木」。
 
今回はこの地区に築38年のマンションを購入しリモデルされたK邸を訪ねます。古い街並みを残す千駄木の雰囲気に惹かれ、現在の住まいを購入したKさんご夫婦。53平米という限られたスペースを建築家のご主人が自ら設計し、快適な住まいにリモデルしたのです。
 
元々は、12帖のリビングダイニングと9帖の個室に分かれていましたが、壁を取り払い、ワンルームに。採光や風通り、眺望が優れていることを活かすため、従来の固定された壁を造るのではなく、テキスタイルで空間を緩やかに仕切りました。
さらに天井を鉄板にすることで、マグネットを使ってテキスタイルを自由な場所に固定できるようにしました。そうすることで、“収納をたくさん設けたい”“大きなソファーで来客をもてなしたい”“ホームパーティをしたい”など住みながらも、日々変化するライフスタイルに応じて様々な間取りを実現できるようになりました。
 
設計を始めた段階で、将来を見据えて明確に間取りを「決める」ことが難しい状況だったというKさん。その優柔不断さをポジティブに受け入れ、その後のライフスタイルの変化に合わせて、空間も変えられるという、
変幻自在な住まいが得られるリモデルとなりました。
 
設計担当:木村寧生/hyappo
https://hyappo.jp/

【平面図】

before

after