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放送内容

#31

中華料理人から転身 独学で多種多様な西洋野菜を作る農家

今回は千葉県袖ケ浦市の就農9年目の農家・阿部慎伸さんのもとへ。約50か所8ヘクタールの畑で育てるのは西洋野菜。「ズッキーニ」「イタリアンナス」「ビーツ」「カーボロネロ」「カリノケール」など、年間を通じて150種類ほどを育てている。
もともと中華の料理人だった阿部さんには、当時から野菜を作りたいという思いがあり、リーマンショックを機に、農作業を学びながら独立を目指せる農業法人へ。5年修業した後、袖ケ浦市に移住し就農したが、農業法人で働いていたことから新規就農者に対する補助金の対象外となり、自己資金200万円以上を投じることに。また、2019年の大型台風ではケール類の西洋野菜以外ほぼ全滅。この被害を経験し、様々な西洋野菜を生産するスタイルに切り替えたが、周囲に西洋野菜の農家はおらず独学で研究した。
最後は、色鮮やかなカリノケールとビーツのサラダ、そして元料理人ならではのカーボロネロの菜花とケールで作ったチヂミをいただく。
 

 


 

FILE31 中華料理人から転身 独学で多種多様な西洋野菜を育てる農家
今回、工藤阿須加がやって来たのは千葉県袖ケ浦市。就農9年目の西洋野菜農家・阿部慎伸さん(42歳)を訪ねる。ボブファームという農園を運営し、約8aの畑で、年間約150種類もの野菜を作っているとのこと!

 

多品種を育てる西洋野菜農家
畑で栽培している西洋野菜の一部を紹介していただく。
「カリノケール」は、地中海沿岸原産のキャベツに近い野菜で、菜花が甘くて美味しいそう。赤色の「カリノケールロッソ」と一緒にサラダにすると、色合いが良いとのこと。
ヨーロッパ発祥でサラダなどに使用される「ビーツ」は、赤・黄・うずまきの3種を生産。「ゴルゴビーツ」は、うずまき柄が特徴でサラダや煮込み料理にするのがオススメだという。

 

苗の植え付けをお手伝い
工藤が苗の植え付けをお手伝い。畝の間に間隔を空けて植えていく作業。カリノケールの苗は春から夏にかけて植え付け、定植後約2ヶ月で収穫できる。苗の上が柔らかく繊細のため、手植えをするそう。

 

就農のきっかけは?
岩手で中華料理人として働いていた阿部さん。リーマンショックでお店が大変になった際、農業で独立が目指せる会社をテレビで知ったという。すぐに連絡し、長野の農業法人で5年間修行を積み、33歳の時独立を決意。

 

就農に向けて立ちはだかった最初の壁
阿部さんは農業法人の実績があり、新規就農に該当しなかったため補助金をもらわずスタート。立ち上げにかかった費用は200万円以上で、自己資金をやりくりして就農を果たしたという。

 

ビーツの種付けをお手伝い
工藤が種の植え付けをお手伝い。根詰まりしないように注意が必要な慎重な作業!

 

農業スタイルを変えた台風被害
2019年の巨大台風の直撃で6~7haの野菜がほぼ全滅…。収入も無くなる緊急事態に。しかし、唯一残ったケール類の西洋野菜の強さを感じたことから、色々な種目の野菜を作っていく現在の農業スタイルを築いたという。

 

黒キャベツ カーボロネロを収穫
「カーボロネロ」はイタリア原産の黒キャベツで、苦みがあるのが特徴。手感覚で柔らかい茎の部分を折る収穫をお手伝い。脇芽も同様の手順で収穫する。工藤の手早さに、阿部さんは「明日から来て欲しい」と絶賛!

 

農業へのこだわりは?
完全独学で西洋野菜を作る阿部さんにこだわりを伺う。現在では世界の野菜を作るようになり、色々なものを色々な人たちに提供できる農家になることが、ある種のこだわりとのこと。西洋野菜は、道の駅やレストランなどに出荷される。
阿部さんの野菜を使うレストラン「Heart Land Kitchen」では、その美味しさから子どもからお年寄りにまで喜ばれているという。店頭でも西洋野菜を販売しており、置いたその日に完売するほどの人気!

 

<Heart Land Kitchen>
・住所:〒292-0009 千葉県木更津市金田東5-22-16
・電話:0438-40-5445

 

収穫した野菜の出荷作業をお手伝い
妻・恵さんに計測した野菜を袋に入れ、シールを貼る作業を教えていただいた。
恵さんが阿部さんの新規就農への想いを述べた。

 

収穫したて西洋野菜を使った絶品料理
西洋野菜をたっぷり使った料理をいただく。元中華料理人の考案したメニューも堪能!

 

<今回いただいた料理>
・カリノケールとビーツのサラダ
・カーボロネロの菜花とケールのチヂミ

 

就農9年目 今感じることは?
阿部さんが農業への想い、人の繋がりについて語った。