番組表

広告

放送内容

#34

万引きGメンから農家に転身!農業で繋ぐ次世代へのバトン

今回は福島県相馬市の農家・菊地将兵さんの元へ。就農12年目の菊地さんは幻になっていた伝統野菜「相馬土垂(そうまどだれ)」を復活させ、栽培している。
 
菊地さんは異色の経歴の持ち主。前職はなんと万引きGメン!波乱万丈の半生を歩む中で、社会問題を意識するようになり「貧困問題を根本から解決できるのは農家だ」という考えから就農した。
 
そして、2011年の震災後、風評被害で苦しむ故郷を盛り上げたいと、苦労の末に復活させたのが里芋の「相馬土垂」だった!
また、養鶏にも取り組み、鶏の餌は自分の畑や地元の捨てるはずの食材を再利用して作り、鶏糞は畑にかえすという循環型農業を実現している。
 
さらに、それだけで終わらないのが菊地さんの農業!未来に農業のバトンを渡すために“ある活動”に尽力していた。「自分がゴールじゃない」と、次世代に希望を託そうと奮闘する菊地さんの真摯な言葉が工藤の胸に突き刺さる…!
 

 


 

FILE34 万引きGメンから農家に転身!農業で繋ぐ次世代へのバトン
今回、工藤阿須加がやって来たのは福島県相馬市。就農12年目の伝統野菜農家・菊地将兵さん(37歳)を訪ねる。妻と2人のお子さんと暮らす4人家族。
合計3haの20か所以上の畑で、季節ごとに約10種類の野菜を栽培している。

 

相馬市の伝統野菜とは?
相馬市の伝統野菜「相馬土垂」は、ラッキョウみたいな形が特徴の里芋。冬が旬で、40年ほど前まで相馬市付近で栽培されていた。他の品種に比べ、旨味と粘り気が強いのが特徴。しかし、皮の剥きづらさなどから徐々に生産者が減り、幻の食材に…。
菊地さんは、姿形も分からない「相馬土垂」を4年間探し復活させていた!

 

就農のきっかけは?
民間警備会社で万引きGメンをしていた菊地さん。食べられる物が無く、盗んでしまう人たちがいると気付いたという。貧困問題を根本的に解決できるのは農家だと感じ、3年間全国の農家で働いた後、就農。

 

相馬土垂の植え付けをお手伝い
相馬土垂の植え付けをお手伝い。芽が上に向くように配置した種芋を、木の長さの分離して置く作業。祖父に作業を教えていただいたそうで、木も切ってくれたとのこと!年配の人たちがやっていた方法を変えるのではなく、時代が変わっても引き継ぎたいという。

 

震災直後に就農した苦労
東日本大震災後の5月、混乱した相馬市で、農家だった祖父母から畑を借りて就農をスタート。しかし、地域の直売所や同級生の友達に野菜を受け取ってもらえない…。行き場のない辛さと苦労を味わいながらも、国の助成金で機械を購入して少しずつ前へ進んだという。
菊地さんが「相馬土垂」の復活にかける想いを述べた。

 

雑草の収穫?をお手伝い
長ネギ畑に生い茂る雑草に、工藤は困惑。雑草を刈らない理由があるのこと。
雑草の収穫をお手伝い。ネギを試食した工藤は、みずみずしさに驚愕!草と一緒に育てることでネギの水分が抜けていかず、みずみずしさがたまるという。

 

畑と養鶏の両立で目指す農業
収穫した雑草を積み、約700羽のニワトリを飼育する養鶏場へ。雑草はニワトリの餌に使われていた!草を食べて摂取するビタミンや栄養素が、健康に繋がる。本来廃棄するものを肥料として活用し、資源を循環させる「循環型農業」を目指して、就農5年目に養鶏を始めたという。

 

相馬市にしかない卵を生み出すこだわり
餌で卵の味が変わるそうで、ここにしかない味の卵を生み出すためにも、餌は全て手作り!相馬市内で集めた材料だけで2日に1度、約2時間かけて餌を作っている。季節によって獲れる魚が変わることから、卵の味と色も変わり、“この街の味”になるという。
とれた卵「相馬ミルキーエッグ」はすぐに完売するほど人気で、売り上げの一部を子ども食堂やシングルマザーの家庭に寄付している。

 

珍しい子ども食堂・大人食堂
奥さんやボランティアと共に、社会貢献に繋がる循環型農業に取り組む菊地さん。新たな取り組みとして「ゲストハウス アンブレラ」を運営し、子ども食堂と大人食堂を開いている。

 

<ゲストハウス アンブレラ>
・住所:〒976-0002 福島県相馬市椎木伊賀屋敷27-2
・電話:090-7574-3114

 

愛情かけて育てた相馬土垂と卵を試食
「相馬土垂」と「相馬ミルキーエッグ」を使った料理を堪能!

 

<今回いただいた料理>
・相馬土垂の芋煮汁
・相馬ミルキーエッグの卵かけご飯

 

今後の展望は?
菊地さんが今後の展望について語った。