放送内容

#38

亡き兄からのバトン! 競走馬の馬糞を使った循環型農業

今回は東京都三鷹市の農家・伊藤紀幸さんのもとへ。
都市農業ならではの工夫を取り入れ、少量多品目の栽培を行なっている。
 
農業のこだわりの真骨頂が “堆肥”。なんと原料は東京競馬場から出た馬糞や干し草、サッカー・FC東京の練習場で刈り取られた芝など。
廃棄予定のものを有効活用し、堆肥を作っている!
 
そんな伊藤さんだが、就農までには複雑な経緯が…。
そもそも農家になるつもりはなく、5つ上の兄が家業の農家を継いでいた。
しかし、突然兄が若くして急逝。家族の危機を乗り越えるため、大学を辞め、農業の道へ進んだ。
 
そうした苦難を乗り越えた伊藤さん家族。今回、父から当時の知られざる思いが明かされる…。
親子のリアルな言葉、亡き兄への思いを胸に、農業と向き合う姿に工藤も感動!
 
番組の最後には、旬真っ盛りのズッキーニやトマトを使った色鮮やかな料理に舌鼓を打つ!
 

 


 

FILE38 亡き兄からのバトン!競走馬の馬ふんを使った循環型農業
今回、工藤阿須加がやって来たのは東京都三鷹市。就農17年目の多品目農家・伊藤紀幸さん(42歳)を訪ねる。妻と2人の娘さん、両親と暮らす6人家族。80aの農地で多品目の野菜を栽培している。

 

住宅街で栽培する多品目野菜
通路になるようなところも無駄なく使っており、農地を有効活用することが東京の農業の特徴なのだとか!伊藤さんは収穫した野菜を主にスーパーなどの直売所に出荷。毎日様々な種類の野菜を届けられるように「青パパイヤ」や「四角豆」など珍しい野菜を含め、年間60~70品目を援農ボランティアの方の力も借りながら栽培している。

 

堆肥づくりをお手伝い
伊藤さんはJRAから堆肥の材料をもらい、1年間発酵させて堆肥にして、畑に施肥している。「東京競馬場」の厩舎の馬糞や、寝床のわらが有効活用されていた!
工藤が堆肥づくりをお手伝い。わらと馬糞を混ぜあわせて水分量・酸素量を調整し、発酵を促す作業。最終的に落ち葉と芝生を入れて堆肥にするのだとか。落ち葉は「国際基督教大学」から、芝はFC東京の練習場「小平グランド」で刈り取ったものを譲ってもらっている。

 

農家を継いだ理由は?
次男だった伊藤さんは農業をする気がなかったという。しかし大学4年生の夏、5歳上の兄が若くして他界…。100年続いた家業を守るために大学を中退して農業の道へ。伊藤さんは亡き兄への想いを胸に、農業のバトンを受け継いでいた。
父・定男さん(76歳)が伊藤さんへの想いを述べた。現在は伊藤さんがメイン、定男さんがサポートという形で、親子で農業をしているとのこと!

 

わら敷きをお手伝い
農地の保湿・雑草を防ぐ効果のあるわら敷きをお手伝い。使い終わったわらは農地の肥やしになり、廃棄物を出さない循環型農業を行っている。

 

農業をして大変だったことは?
2014年6月24日に三鷹市周辺をおそった局地的なひょう。伊藤さんの畑は収穫寸前のものが全部ダメになり、年間の売り上げの1/3の被害が…。ショックの中、農家のスキルでもがこうとしたがあまり良くなかったという。

 

収穫のお手伝い
トマトの収穫をお手伝い。伊藤さんは直売所やスーパーなどに直接出荷しているので、完熟したものを収穫する作業。さらにキュウリとズッキーニの収穫もお手伝い!
身近に消費者がいて、ニーズも肌で感じられるのは都市農業ならではのメリットとのこと!

 

採れたて野菜を味わう!農家の昼食
採れたての野菜を使った伊藤家のランチを堪能!

 

<今回いただいた料理>
・キュウリとズッキーニの浅漬け
・野菜たっぷりのミネストローネ

 

就農して17年 今の想いは
伊藤さんが農業と亡き兄への想いを述べた。