「警備員＝無表情で棒立ち」…そんなイメージを覆す“踊る警備員”がいま話題だ。仕
掛け人は梶屋都。きっかけはNYで目撃した、踊りながら誘導する警備員の姿だっ
た。「通行人がみんな笑顔になった。これを仕事にしたら面白いかも」。2019年、地
元宝塚で警備会社を設立。
　
「警備は接客」と位置づけ、テーマパークで研究した振付を採用。赤い制服、バトンのように操る誘導灯──停止も発進もリズムに乗せて。踊る警備は、人の心をゆるめ安全を守る新しいカタチとなった。
　
今では外国人スタッフも加わり関西で活躍の場を拡大中。「子どもたちが“やりたい職
業”に選んでくれる日が来たら嬉しい」と梶屋は語る。小さな警備会社の、静かな挑
戦の日々に密着した。

かじや　みやこ

　
1977年 京都生まれ
大阪芸術大学で建築と造園を学んだ後、造園会社に就職。現場監督を任され、警備の仕事の大切さを知る。結婚を機に宝塚に移住し、2019年に警備会社SHOWYA（ショウヤ）株式会社を設立。家族的な社風づくりを大切にしながら、新たな警備の形を生み出している。