番組表

放送内容

#123

インソール職人 山下竜児

アスリートのパフォーマンスを左右する、靴の中敷き、インソール。
使用者の足の形や必要な動きに合わせて作ることで、力を効率よく伝えることができる上、
怪我のリスクも減らすことができる重要なもの。
 
このインソールを独自に設計・製作し、600人以上のアスリートを担当しているのが、山下竜児(49)。プロ野球・松坂大輔選手やサッカー日本女子代表・熊谷紗希選手のインソールも製作してきた。
山下自身も、かつては競輪選手としてプロの世界に身を置いていた。しかし、26歳の時、練習中の事故により選手生命を絶たれてしまう。
目標を失いかけた中で芽生えたのは、「次は怪我から誰かを守る側に回りたい」という思い。主治医から紹介を受け、松本義肢製作所に入所。新たな道を歩み始めた。
山下が手掛けるフルオーダーのインソールは、足の触診、動作解析、過去の怪我のヒアリングまで丁寧に行った上で、一つひとつ手作業でミリ単位の精度で作り上げる。多くのトップアスリートを中心に絶大な信頼を得ている。
元競輪選手ならではのスポーツの視点と、職人としての確かな技術で、人々の足元を支える職人・山下竜児の日々を追った。