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全国各地の“地大豆”を使った豆腐を手がける「京の地豆腐 久在屋」。その店主を務めるのが、豆腐職人・東田和久(67)だ。2024年には豆腐業界で初めて「現代の名工」に選ばれた。
もともとはスイミングコーチとして働いていたが、22歳で豆腐づくりを学ぶため京都へ。修業を経て独立したものの、京都には名だたる老舗が数多く、東田の豆腐は思うように売れなかった。模索を続ける中でたどり着いたのが、全国各地の特色ある「地大豆(在来種)」を使った「地豆腐」だった。
以来、全国の生産者を巡って希少な地大豆を探し求め、その個性を引き出す豆腐づくりを追求。京都の銘水・愛宕山の伏流水や各地の天然にがりを用い、その日の気温や湿度に合わせて製法を細かく調整する。一丁一丁に心を込めて仕上げる「地豆腐」は高い評価を獲得し、2019年のG20大阪サミットの食材にも選出された。
自らの技を磨くだけでなく、次世代へ大豆文化を伝える活動にも力を注ぐ東田。全国豆腐連合会の会長を務め、全国規模の豆腐品評会を立ち上げるなど、業界全体の発展にも尽力してきた。
起きている時間のほとんどを豆腐のことに費やすという東田。日本の大豆文化を守り、豆腐の可能性を追い求め続ける日々に迫った。