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#5

夫婦二人の生活を楽しむ家

リフォームすることで新しいライフスタイルを楽しむ「リモデル」により、その人らしい素敵な住まいを実現した人がいます。番組では建築通として知られる俳優の辰巳琢郎が、「リモデル」によって素敵な夢を叶えた人たちを訪ね、リモデルの魅力について伺っていきます。
 
今回辰巳琢郎が訪ねたのは、東京都国立市。武蔵野台地の緑豊かで閑静な町並みは東京都初の文京地区としても有名です。
今回のリモデル家族は、定年を機に、37年前にご両親が立てた木造建築を終の棲家として 大規模なリモデルされたSさんご夫婦です。S邸は坂道の途中にある為、傾斜な土地に建てられた木造2階建てのお宅です。Sさんのリモデルテーマは「夫婦2人の生活を楽しむ」。
収納の充実とバリアフリーで老後の生活を安全かつ快適にすることが大きな目的でした。
お宅に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、明るいリビングダイニング。
全開口式南側の窓からお庭が一望出来ます。天井にはSさんのお父様が親戚の大工に注文して建てられた時のナグリ風の化粧梁が かつての家の面影を感じさせます。
このS邸を手掛けられたTAU設計工房の小宮歩氏のアイディアでリビングとダイニングの境界をつけるためダイニングの天井を一段下げてRのカーブをつけ、梁と天井の隙間に照明が仕込まれています。
壁には卵の殻採れる天然コラーゲンを主原料にした卵殻塗料を採用。
ホルムアルデヒドや生活臭を吸収・分解し、除湿効果もあると言われ、施工費も安価です。
リビングの壁面には奥様が集められているランプなど調度品を飾る為のタモ材の棚を設置。
ランプコードを這わす事が出来るようにあらかじめ溝や穴が設けられています。 2階につづく階段はご主人の希望で残されました。
建築中に高い天井と階段の空間を利用して天井裏収納が2箇所実現しました。
また部屋の熱効率高める為の小さな扉をつける工夫がされています。
以前玄関だった場所を6畳増築してご夫婦の寝室と書斎スペースになっています。
寝室から玄関への部分はウォークインクローゼットと通路部分にも収納棚が設けられたっぷりの収納スペースも確保されています。
2間の洋室とキッチンがあった2階は賃貸として将来使えるように玄関も独立した明るい1LDKになりました。
リビングから階段を降りた所は網代の天井や床柱などご主人こだわりの日本間があります。ここはかつて親戚一同が集ってお正月などを過ごした想い出の場所。一階の和室にあった仏壇も想い出の部屋に異動しました。風情ある雪見障子からのお庭の眺望も格別です。
和室の下は8畳の床下収納その隣はガレージになっており斜面の土地ならではの構造が生かされています。
お父様が亡くなられてからしばらく手つかずだったお庭は住み継がれた息子のSさんによって新たな息吹が吹きこまれています。とても仲のよいSさんご夫婦が定年後お二人の暮らしを心から楽しまれている様子が溢れたS邸でした。
 
TAU設計工房
http://www.tau-s.com/