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#149

アメリカンテイストと古民家が意外とイケてる厚木の家

今回訪ねたのは、神奈川県厚木市にある推定築250年の古民家を住居兼カフェにリモデルしたO邸。店名は『鐡馬厩(てつまや)』。これはバイク乗りの間でアイアンホース(鉄の馬)と呼ばれる「ハーレーダビッドソン」に由来していて、Oさんご夫妻はともにハーレーに乗っています。出会いもバイクショップ主催のツーリングでした。結婚後は都内のアパートに暮らしていましたが、長年の夢だったライダーが立ち寄れるカフェを開くため、一緒に脱サラし、奥様の地元の厚木で物件探しをスタート。厚木は、山中湖や富士吉田に通ずる「道志みち」があり、多くのライダーたちが通るため、ツーリングスポットになるカフェを開くにはちょうど良い場所でした。そんな厚木で見つけたのは、江戸時代に建てられた元は養蚕農家だった住居。今までも何度かリフォームされていましたが、今回のリモデルで当初の古民家の雰囲気を取り戻しつつ、ハーレーダビッドソンやそのグッズなどアメリカンテイストが馴染む、遊び心あふれる家に生まれ変わりました。
カフェスペースは4つに分かれ、ご夫妻の愛車とハーレーグッズが並ぶギャラリー、ライダーがブーツを履いたまま寛げる土間スペース、和室だった場所にスギ板を敷きヴィンテージの家具を置いた洋間、そして、座敷の趣をそのままに囲炉裏のテーブルを置いた和室、とアメリカンから和の雰囲気までいろんな楽しみ方ができるようにしました。土間スペースの天井は取り払うことで茅葺き屋根の内側が現になり、貴重な建築空間を味わえるようになっています。かつて蚕が飼われていた屋根裏部屋は、ご夫妻のクローゼットとして活用。住居部分はリビングと寝室の2部屋。吐き出し窓はペアガラス入りのサッシに替えて快適性を確保しています。古民家のテイストを保ちつつ、快適な空間に生まれ変りました。
 
設計担当:オヘソファクトリー  http://oheso-garage.com/

【平面図】

before

after