放送内容

#57

騎手 宮下瞳

2021年、国内の女性騎手として史上初めて、通算1000勝という大記録を達成した宮下瞳(46)。
祖父が牧場主で、幼い頃からポニーや農耕馬に乗っていたことが、騎手を目指すきっかけだった。中学を出て騎手養成施設に入り、1995年に18歳でデビューした。2005年、28歳のときに当時の女性騎手最多勝記録の351勝に到達。その後は出産を機に引退し、2人の息子と充実した日々を過ごしていた。
そんな宮下の人生を変えたのは、長男の「ママが馬に乗っている姿を見てみたい」という言葉だった。息子の想いに応えるため復帰を決意。育児にかける時間以外のすべてを競馬に捧げた。5年という長いブランクを乗り越え、2020年には女性騎手初となる年間100勝を達成した。
育児や家事との両立で、確保できる睡眠時間は4時間程度。落馬し、顔面や肋骨を負傷するなど、大怪我に見舞われることもあった。それでも、息子たちに世界一かっこいいママの背中を見せたいという想いが、原動力となる。1000勝の先、更なる夢に向かって走り続ける宮下の日々に密着した。