番組表

放送内容

#132

いのちの“格差” ~戦争に翻弄された病 ハンセン病~

ハンセン病は、戦争と切ってもきれない関係にあります。第二次世界大戦はもとより、日清戦争、日露戦争が起こった際にも、ハンセン病患者への隔離が強化されました。
その裏には「お国の役に立たないもの」を排除する思想があったのです。三重県出身の女性も、忍び寄る戦争の影に療養所行きを決断しました。ほかのハンセン病患者も、療養所内では満足な食事が与えられず、治療も放置されました。
番組では、数人の入所者にスポットをあてるとともに、ハンセン病の歴史を研究している三重県職員や、国立ハンセン病療養所長(いずれも当時)に、その背景を聞きました。
戦争のような“国家的大事業”が起これば、「病気の人」や障がい者を含む弱者にしわ寄せが来ることに警鐘を鳴らした番組。「効率」が優先される時代だからこそ、冷静に考えてほしいと思い、制作しました。
戦後80年の節目、そして、三重テレビの20年をこえるハンセン病関連報道が日本記者クラブ賞特別賞を受賞したのを記念し、ハンセン病問題の現状を加えて再放送。(当該番組は第16回坂田記念ジャーナリズム賞特別賞受賞)
 
【初回放送】三重テレビ(MTV):2025年8月9日