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#167

開放的なおこもりスペースが2つある 多摩川沿いの家

渋谷から東急田園都市線で15分の二子玉川。
近くを流れる多摩川は、かつて宿屋が集まり賑わいを見せていたそうです。
明治に入り鉄道の開業を機に行楽地へと発展。遊園地や、日本初の郊外型デパートも誕生。10年前の大規模な駅前開発で更なる進化を遂げ、お洒落な店が建ち並ぶ人気のエリアです。
今回は、この街で結婚を機に新築で購入した築16年のマンションをリモデルされたY邸を訪ねます。

2人のお子さんが誕生し、子どもたちが成長していく中で、その度に収納家具が増えていく状態で、このままの間取りでは住みにくさを感じるようになったそうです。そこでご主人の高校の同級生で、友人の建築家にリモデルを依頼。

まず、家具などで閉じられていた北東の窓際に、家族が並んで座れる大きさの紺色のソファを造りつけ、眺めのいい窓に。またリビングの大きな窓は、天井から下に壁を下げ、アルミサッシの存在感をできるだけなくし、窓外の風景を美しく見られるようにしました。
そして、大きな特徴は、曲面の壁で住まい全体を緩やかに繋げたことです。
高さ約2mの曲面の壁は、上を抜くことで、個室にいても家族の気配を感じられるようしています。
限られた空間で、家族それぞれの居場所が混じり合う、心地良い住まいが生まれたリモデルです。
 
出演:辰巳琢郎 企画制作:株式会社ジェネシス
設計担当:御手洗龍建築設計事務所  www.ryumitarai.jp/

【平面図】

before

after