番組表

放送内容

#144

茶師 中島毅

静岡茶、宇治茶と並び、日本三大銘茶のひとつに数えられる埼玉県の狭山茶。生産量が少なく、希少価値の高い茶として知られている。その最大産地・入間市で250年続く茶園「大西園」の14代目が、中島毅(46)だ。
全国手もみ茶品評会では、日本一(農林水産大臣賞)を8度受賞。さらに、日本で初となる手もみ茶師最高位の称号「永世茶聖」を、41歳という若さで授与された。
 
手もみは、1700年代から受け継がれてきた歴史ある製茶法。機械製茶が主流の昨今だが、中島はこの伝統技術を究め続けてきた。1年かけて大事に守り育て、一枚一枚手で摘み取った茶葉が手もみに進む。
その工程は極めて繊細だ。まずは部屋の温度や湿度を徹底的に管理し、服の匂いが移らないよう気を配る。生き物と向き合うかのように茶葉と対話する中島。色や萎れ具合、水分量など、茶葉が発するわずかなサインを決して見逃さない。茶葉一枚一枚の状態を見極めながら、8時間もかけて丁寧に揉み上げていく。こうして出来上がる中島の手もみ茶は、過去には1kg155万円で取引されたこともある。緑茶の常識を覆されるその味わいは、口に含めば甘みとコクが大きく広がり、深い余韻が残る。
1年に一度しか訪れない新茶づくりの本番。今年もまた、中島の勝負の季節が訪れる。お茶に人生をかける中島の究極の一杯を追った。